そういうことなんだろうな、人間の考えは。


ある夜、ふと表に出る。
夜番の者が一人しかいないことを発見した。

「他の者は?」
と聞くと、一人残った当番は
「そ、それが、相撲見物に…」
と、恐る恐る言上した。

さぁ家康、これには怒った。
相撲を見に行った連中ではなく、残った男の方に。

「何でお前は一人残っておるのだ!!」

これに、この男は混乱した。
そりゃそうだ、こっちは言いつけを守っているのだ。

「腑抜けか!臆病か!?罰を受けるのが怖くて、それで残ったのか?」

実は夜番の者たち、毎夜残る当番を決めていた。
それ以外の者たちは遊びに出かけていたのである。

ところがこれ以降、「残ったものは臆病者」という事になり、誰も「自分が残る」とは言い出さなくなった。
だからといって全員出て行くわけにも行かない。
そして自然と夜遊びに行くこともなくなったそうだ。

これが家康流の「叱り方」らしい。
いいなぁ、家康。

4 件のコメント :

  1. 1 ■無題
    偉い人の思考回路はずっと先を読んでますね!
    その時代は本当に面白いですね~
    なにげに歴史好きだったりします!(笑)

    http://ameblo.jp/lure-sea/

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  2. 2 ■人の一生は重き荷を負て長き道を~云々
    この言葉、身にしみます。
    私は仕事で使う手帳のトップに残しています。

    実社会を生きる上でのヒントがすべて記されていると思います。
    長きに渡り天下泰平の世を築いた家康ならではの言葉かと。

    http://ameblo.jp/hasenori/

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  3. 3 ■無題
    ふーむ。深いなあ。
    どこかで使わせてもらいます(笑)

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  4. 4 ■いいですよね。
    私も深いと思います。

    どこかで使いたいと思うんですけどいまいち使う場所が(笑)

    http://ameblo.jp/hasenori/

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