父親は自営業

また久々の更新になってしまったわけですが気にしない、気にしない。 

実は先月をもって父親が自営業である製本屋を閉めました。
DTPやらオートメーション製本による余波は零細企業には厳しいようで時代の流れには勝てない、との判断のようです。 

幾度か家を継ぐという話はしたのでそこまでには至らず祖父から続く家業は二代で終焉を迎えたわけで。
私が小学生に上がると同時にそれまで勤めていた会社を辞め家業を継いだ父、約30年以上も店を守っていた父には頭が上がりません。 

そんな店を閉めるという心境は今の私にはわからないですが自分にできることはせめて写真にでも残しておこうと最終日に写真を撮りに行って来ました。

平成の世になかなか珍しい裸電球

万力

全景

主のいなくなった作業机

箔押し等に使用する活字

よく見ていた父親の背中

年季の入った大きい裸電球

年季が入ってるクロスなどの見本

ちょっと小さめの活字

おそらく祖父の代から続くであろう引き出し


ロール紙の山
膠(にかわ)


いつのハイトップだ?

大型の断裁機、指なんてあっという間にアレしちゃうぞ

長尺の竹定規

断裁機のハンドル

父と父の兄の二人で経営


まぁ、ばっさりと閉めるわけではなく今後は気ままにきた仕事だけは細々と一人で受けるそうです。
これからは孫のために金を稼ぐぜ、ということです。

私も子供を持って親の苦労をひしひしと感じています。
本当にお疲れ様でした、そしてありがとう。

 ■撮影に使用した機材
ボディ:Nikon D7000
※amazonにリンクします

2 件のコメント :

  1. 当方、DTPでフリーランスをしているものです。わたくしもWeb等日々の時代の流れと、印刷の仕事も年々減る一方で不安を覚えつつ生活しています。
    活版印刷を今の時代まで絶やさずにいたこと、大変な苦労があったと思います。また、今後も減り続けると思うと寂しくも感じます。
    おとうさま、いままでお疲れ様でした。

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  2. コメントありがとうございます、うれしい限りです。

    やはり時代という大きな波に父親のような業態で立ち向かうのはいささか困難ではありますね。
    のほほんと生きている私には図りし得ない苦労があったかと段々と理解しているところです。

    このまま減り続けるのは目に見えていますが隙間を狙えばまだまだ需要はあるかと思います。
    転換期には必ず隙間があると信じています。

    ありがとうございました!

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