色は即ち是れ空なり 空は即ち是れ色なり


昔、空-ku-って洋服のブランドがあり好きなブランドのひとつでした。
今では和柄のデザインの洋服をみかけるようになりましたがその頃はあまり和柄テイストのデザインは皆無。

Tシャツに漢字がおしゃれに入っているとか超かっこいいじゃん!と大はまり。
「南無阿弥陀仏」と大きく書かれたTシャツで入院しているばあちゃんのお見舞いに行ったりなどいい思い出です。

そんな私の心をがっつり掴んで話さなかった空-ku-ですが内部でいろいろあったんでしょう、時期によりデザインが大きく変わります。
私が好きだった時期、色即是空という言葉が多用されていた時期がありました。

当時は色即是空とかよくわかんないけどなんか見た目かっこいいよね!的なはまり方をしていたわけでw

で、本題。

色即是空というのはお釈迦様のありがたい教えで般若心経がありその中で出てくる言葉らしいです。
先日、その般若心経の現代口語訳ってのをたまたま見かけたのですがこれが面白かった。

こうやって現代語、しかも口語体に訳してくれると学のない私の頭にもすんなりと入ってくる。
何年か越しとなりましたが空-ku-が伝えたかったことがちょっとだけ理解できた気がしたのでいい気分。

以下、訳を転載します。


「般若心経」

超スゲェ楽になれる方法を知りたいか?
誰でも幸せに生きる方法のヒントだ
もっと力を抜いて楽になるんだ。
苦しみも辛さも全てはいい加減な幻さ、安心しろよ。

この世は空しいモンだ、
痛みも悲しみも最初から空っぽなのさ。
この世は変わり行くモンだ。
苦を楽に変える事だって出来る。
汚れることもありゃ背負い込む事だってある
だから抱え込んだモンを捨てちまう事も出来るはずだ。

この世がどれだけいい加減か分ったか?
苦しみとか病とか、そんなモンにこだわるなよ。

見えてるものにこだわるな。
聞こえるものにしがみつくな。

味や香りなんて人それぞれだろ?
何のアテにもなりゃしない。

揺らぐ心にこだわっちゃダメさ。
それが『無』ってやつさ。
生きてりゃ色々あるさ。
辛いモノを見ないようにするのは難しい。
でも、そんなもんその場に置いていけよ。

先の事は誰にも見えねぇ。
無理して照らそうとしなくていいのさ。
見えない事を愉しめばいいだろ。
それが生きてる実感ってヤツなんだよ。
正しく生きるのは確かに難しいかもな。
でも、明るく生きるのは誰にだって出来るんだよ。

菩薩として生きるコツがあるんだ、苦しんで生きる必要なんてねえよ。
愉しんで生きる菩薩になれよ。
全く恐れを知らなくなったらロクな事にならねえけどな
適度な恐怖だって生きていくのに役立つモンさ。

勘違いするなよ。
非情になれって言ってるんじゃねえ。
夢や空想や慈悲の心を忘れるな、
それができりゃ涅槃はどこにだってある。

生き方は何も変わらねえ、ただ受け止め方が変わるのさ。
心の余裕を持てば誰でもブッダになれるんだぜ。

この般若を覚えとけ。短い言葉だ。

意味なんて知らなくていい、細けぇことはいいんだよ。
苦しみが小さくなったらそれで上等だろ。

嘘もデタラメも全て認めちまえば苦しみは無くなる、そういうモンなのさ。
今までの前置きは全部忘れても良いぜ。
でも、これだけは覚えとけ。

気が向いたら呟いてみろ。
心の中で唱えるだけでもいいんだぜ。

いいか、耳かっぽじってよく聞けよ?

『唱えよ、心は消え、魂は静まり、全ては此処にあり、全てを越えたものなり。』
『悟りはその時叶うだろう。全てはこの真言に成就する。』

心配すんな。大丈夫だ。


ということらしい。
世の中はとことん移ろいやすく変化が激しい、天国にするのも地獄にするのもお前次第なんだぜ。
人や社会に左右されるんじゃなくてしっかりとした自分を持とうな、ってことなんかな。

昔の人達の悩みも今と大差ないな、というのが率直な感想。

これからの坊さんは法事とかでこういういった具合にもっとわかりやすく言ってもらえるとありがたく思えるのに。
そうすればもっと説法とかためになる話として聞けるし真面目に耳を傾けるんじゃないかな。

昔から続いてるものや言葉を気にしてみようと思った。

なにかと世知辛い世の中だけど意外と楽しく過ごせるんだぜ、ってことを娘に伝えることができたらいいな

4 件のコメント :

  1. タイトルを見た時、般若心経の中の色即是空じゃないの、と。
    般若心経は宗派を超えて使える「スーパーお経」と捉えてます。
    おいらは日頃から要所で唱えます。
    ここはちょいとヤバイかな? と感じた現場では塩払い+般若心経。
    そのままだと神社、般若心経の前に「仏説」を付けるとお寺でも使えるから、まさに「スーパー」。

    般若心経の現代口語訳、なかなかよくできてる。
    いつだったかミスター女子プロレス・神取忍さんから「般若心経の本送ってよ」と言われ、漢字で書いたものでなく、(文字の読めない人用に)絵で表現したのを選んだ。これが笑えました。
    たとえば、波羅蜜多(はらみった)という個所は、腹の絵と目の絵が描いてあるという(笑)

    「南無阿弥陀仏」と大きく書かれたTシャツで、の下り、
    ネタにしてもおもしろすぎです(笑) 

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  2. 神取さんが文字を読めない、という意味ではありません。
    楽しい絵付きの本があったので「ウケ狙いで」選んだ、ということ。
    念のため。

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  3. TOMMYさん
    どもども!
    今まで気にも留めていなかったですが昔から続く言葉には価値がありますね。
    下手な自己啓発本を読むよりいいんじゃないですかね、日本人の感性に合っているでしょうし。
    これからは気にしていこうと思います。

    南無阿弥陀仏Tシャツのくだりは若気の至りということで(笑
    それと神取さんに送った本が気になります。

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    1. 絵付きの般若心経、web上で見つけました。
      こんな感じ

      http://mbp-miyagi.com/mamorihonzon/column/3718/

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